ピカチュウ人形の修理

ピカチュウ人形最初に断っておきますが、これはピカチュウであって「ぴかちふ」ではないので。ましてや、こんなやつでもないので(笑)

と、まぁ冗談はさておき、この人形。スイッチをいれると、何やらしゃべるらしいのだが、なぜか「ピカピカピカピカ・・・」とピカ連発というわけのわからない故障に陥ってしまいました。
とりあえずモノは試しということで修理に挑戦。


こういうのは往々にして電池切れという落ちがあるのだが・・・。

とりあえず体内に埋め込まれているモジュールを取り出し、分解。

ピカチュウ人形ピカチュウ人形

ノンパッケージのIC発見。こういうやつのICというのは大抵基板と一緒に安く作るんですね。そう考えると、この基板は「ピカチュウ専用」ではない可能性もあるので、設定によっては別の音が鳴ったりするのかな?
ハンダが一部腐食しているのが気になりますが、とりあえず部品面も拝見。

ピカチュウ人形

ん?CDS?この人形、明るさに反応してしゃべるのか?
そんなわけで、ググってみたところ、こんなサイトを発見。これのNo.7の「おしゃべりピカチュウ2」というのと同じみたいですね。そして気になる一文が。「部屋の電気を消す時に鳴くんですが、一度全く鳴き止まなくなってしまい、壊れたとアセっていたら、電池がなくなっていただけでした。」

はは〜ん。どんぴしゃりですな。さっそく電池を交換して、動作チェック。すると、ちゃんと「ピカッ」と1回鳴いて止まってくれました。

修理完了( ̄ー ̄)y


せっかくなんで基板をじっくり観察。

トランジスタが3石。それに変な形のコイルが1つ。このコイルはなんなんでしょう?スピーカのインピーダンス変換用トランス?でもこんな形は見たことないですな。トランジスタ2つはCDSの信号検出兼スイッチング用でしょう。残りの1個はスピーカ駆動用の電力増幅かな。おそらく回路図におこすと、電子工学の教科書にもありそうな、典型的な回路っぽい感じもします。

というわけで、今回の故障(?)は、電池の電源電圧低下によって、CDS用のトランジスタの動作点がずれて、常にON状態になってしまったのが原因のようです。ちなみにCDSというのは、明るさを抵抗値に変えてくれる素子で、明るい場合は抵抗が低く、暗い場合抵抗が高くなります。だいたいレンジは数百Ωから数MΩだった気がします。



投稿者:mimiham : 2005年03月07日 23:44 : ものづくり

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://mono-zukuri.net/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/130