青色LED訴訟和解

私の大学は理系なので中村修二先生の青色発光ダイオードの話題はよく出る。100年に1度の大発明とされるこの特許に発明の対価として200億円の支払いを命じた裁判は記憶に新しい。

そもそも当初は発明の報奨金として2万円しか受け取っておらず、正当な発明の対価の要求として裁判が始まりました。1審では青色LEDの利益を1208億円と算定し、その50%が対価として判断、604億円を中村先生の取り分、要求が200億円だったため、200億の支払いが命じられました。この裁判は研究者に衝撃を与えましたね。うちの大学でも「知的財産の重要性」として授業によく取り上げられました。
今回の和解の内容は、発明の対価として6億857万円、遅延損害金(利息)を含め8億4391万円が支払額ということです。この額を高いとみるか安いとみるか、うちの研究室でも話題になりました。発明の対価としては、過去の数字からみるとありえないくらい高額なんでしょう。実際8億という額は想像も出来ませんね。しかし、1審で、604億円を受け取れるだけの価値があると算定され、かつ200億円の支払命令も出ていたため、この8億という額はあまりにも少なすぎる気がしてなりません。

ですが、中村先生もいっていましたね。「この裁判は世の研究者の励みになってほしい」という意図があると。きっと604億円の算定が出た時点で中村先生の「勝ち」なんですよね。

この裁判の結果を見て、子供に「メジャーリーガーになれ」から「研究者になれ」というお父さんが増えたとか?



投稿者:mimiham : 2005年01月11日 23:43 : 気になったニュース

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